雪が降る地域での合宿免許とは

合宿免許は、教習所の近くにある宿泊施設に泊まり込み、毎日教習を受けることで、短期取得できるのが特徴です。そして、合宿免許を取得できる教習所は日本全国に数多くあり、雪が降る地域を選ぶことも可能です。では、合宿免許で雪が降る地域を選んだ場合、どういった形の教習になるのか、どのようなメリットやデメリットがあるのかなどを解説します。

「通いではなく合宿免許を選ぶメリットには何がある?」

合宿免許の取得で雪が降る地域を選ぶ場合、北海道や東北などが主な選択肢です。また、長野などの中部地方や、北陸地方の新潟にも、免許合宿を実施している教習所が数多くあります。さらに、鳥取や島根といった、中国地方の北部にも雪が大量に降ります。

そのため、暖かいイメージがある場所でも、教習所の位置次第では、雪が降る中で教習を受けることになるでしょう。

大量の雪が降る地域で、合宿免許の取得を目指す場合、雪道での教習を受けることになる可能性が高いです。特に冬は、ほぼ確実に雪道運転をしなければならないでしょう。普段は暖かい地域で、異常気象などが原因で雪が積もってしまった場合、雪が溶けてなくなるまで教習が延期されることがあるかもしれません。

けれど、冬の間は毎日雪が降っているような地域では、雪解けを待つ余裕はないです。

雪道での教習は、積もった雪のせいでタイヤが空回りしてしまう恐れがあります。また、路面が凍ることで、スリップしやすいでしょう。そのため、暖かい地域で、乾いた道路の上を走るよりも、事故が発生するリスクが高いのがデメリットです。

さらに、雪が振り続けている中での教習は、視界が悪くなってしまいます。その視界の悪さも、事故の発生確率を高めます。

雪が降る地域での免許合宿は、寒さそのものもデメリットです。雪が降るということは、それだけ気温が低いということでもあります。宿泊施設には当然暖房設備が備え付けられていますが、宿泊施設から教習所への移動時や、買い物をする時などは、寒い屋外に出る必要があります。

また、教習中も、教習車を待つ間など、屋外で過ごさなければならないことが多いです。したがって、ある程度寒さに耐えられる人でなければ、教習そのものが辛くなってしまうでしょう。

雪が降る地域での免許合宿では、雪道運転をしなければなりませんが、雪道運転は、人によってはデメリットではなくメリットになります。暖かい季節での教習では、雪道運転をすることはありません。学科教習で雪道に関することは学びますが、実際に雪道運転を経験せずに免許を取得します。

そのため、免許取得後にいざ雪道運転をしようとした場合、未経験であることで事故を起こすリスクが高くなるでしょう。雪が降る地域では、ほぼ強制的に雪道運転をすることになるため、期間中は雪道運転の経験を存分に積めます。

そして、使用するのは、チェーンやスタッドレスタイヤを取り付け、雪道での運転用に調整された教習車です。その上、助手席に教官が座ります。つまり、安全対策がしっかりしている環境で、雪道運転の練習ができるというわけです。

さらに、路上講習では、除雪された比較的安全なルートが選ばれます。よって、雪道運転であっても、ハードルは比較的低いです。雪道での運転経験は、誰にも必要というわけではありません。ずっと暖かい地域で暮らすのであれば、1回も雪道運転をしないこともありえます。

けれど、将来雪国で暮らしたい、車でスキー場に行きたいと考えている人は、雪道運転をする機会は多いでしょう。そのような人は、雪が降る地域で合宿免許の取得を目指しながら、将来のために雪道運転の経験を積むと良いです。

雪が降る地域での免許合宿には、スキーやスノーボードなどのレジャーを楽しめるというメリットもあります。免許合宿では、毎日のスケジュールが教習で埋まってしまうということはあまりありません。長くても6時間程度、短ければ2時間くらいで1日のカリキュラムが終わってしまう場合もあります。

そのため、空き時間が暇になってしまいやすいです。その暇な空き時間を、レジャーに充てると、充実した毎日を過ごせるでしょう。もちろん、近くにスキー場がある教習所を選ばなければなりませんが、スキー場にアクセスしやすい教習所は多いです。

そして、合宿中にレジャーをする人に向けて、スキー場のリフト券などをサービスとして提供している教習所もあります。そのため、実際に合宿期間中にレジャーを楽しんでいる人は大勢います。

雪が降る地域での免許合宿は、雪道運転が大きなマイナスイメージとなっています。そのため、数ある免許合宿の中でも、雪が降る地域の人気はあまり高くはありません。安全を最優先にして、問題なく免許を取得したいという人は、雪の降らない地域を合宿先に選ぶでしょう。

よって、雪が降る地域での免許合宿プランは、人数割れになってしまうのを防ぐために、料金が安めに設定されていることが多いです。したがって、合宿免許の取得にかかる費用をなるべく抑えたいという人は、雪が降る地域を選ぶと良いでしょう。

雪の降る地域にある教習所の数は、非常に多いです。合宿免許を取得する際には、その中から選ばなければなりません。雪道運転をするため、安全対策に力を入れている教習所を選んだ方が良いです。具体的にどのような教習車を使用し、どういった道を通るのかなどをあらかじめ把握しておきましょう。

そして、過去の事故歴がない教習所であれば、安心して教習を受けられるはずです。雪が降る地域であっても、教習中に事故を起こしたことがない教習所は数多くあります。また、運転中の防寒対策をしっかりすることを忘れてはいけません。

免許合宿では、宿泊時の防寒対策の方に意識が集中して、運転中の防寒対策が疎かになりやすいです。教習車には暖房が付いていますが、待機時間中に身体が冷えてしまうと、正確な運転ができなくなってしまいます。指先が冷えて、上手くハンドルが握れないことも多いです。

そのようなことにならないために、手袋を始めとした防寒具はひと通り持っていくようにしましょう。教習所周辺で新しく購入することも可能ですが、余計な出費はなるべく避けた方が良いです。

合宿免許は、なるべく安全に取得したいという人が多いでしょう。そのため、雪が降る地域で教習を受けるのは、なるべく避けたいと考えるかもしれません。確かに、雪が積もるような道での運転をしなければならなかったり、寒さが厳しいなどのデメリットは大きいです。

けれど、デメリットばかりでもなく、メリットもあります。メリットに魅力を感じたのであれば、雪が降る地域で合宿免許を取得することを考えても良いでしょう。