合宿免許で受ける試験について

免許を取得するためには、試験を受けなければなりません。合宿免許も例外ではなく、スケジュールの中に試験や検定が複数含まれます。そして、自宅から教習所に通う一般的な免許取得とは、少し仕組みが違っています。また、試験に関して、注意しなければならないことも多いです。

では、合宿免許の試験はどのような仕組みになっているのか、何に気を付けるべきなのかなどを解説していきます。

「通いではなく合宿免許を選ぶメリットには何がある?」

免許取得のために受けなければならない試験は、仮免学科試験と本免学科試験の2種類です。まずは学科教習と、教習所内での技能教習を受け、仮免学科試験に合格しなければなりません。その後で路上教習を受け、最終的に本免学科試験に合格すれば、免許取得を取得できます。

合宿免許では、2つある試験の内、仮免学科試験の方を合宿先で受けます。入校してから最短のスケジュールだと、AT免許の場合は7日目、MT免許は9日目に、仮免学科試験を受けることが可能です。それまで習ってきた学科教習の内容を、丸とバツの2択から答えていきます。

全部で50ある問題の内、45問に正答できたら、仮免許を取得できます。仮免許は路上教習を受けるために必要であるため、仮免許がなければ、路上教習を含んだ次のステップに行くことができません。よって、合格できるまで受験を繰り返す必要があります。

免許を取得するのに合格しなければならない本免学科試験は、住民票がある都道府県の免許センターで受けます。その点は、教習所に通う一般的な免許と変わりません。合宿先から帰ってきた後に、好きなタイミングで免許センターに行き、受験しましょう。

試験は1点の4択問題が90問、2点のイラスト問題が5問の計100点満点です。その中から90点獲得すれば、免許を取得できます。

合宿免許は、短期間で取得できるのが大きなメリットです。そして、本免学科試験を受けるために必要な教習所の卒業書は、卒業後1年までしか効果がありません。もし、1年が経過してしまったら、改めて教習所に通う必要があります。

したがって、合宿から帰ってきてからしばらくのんびりするのではなく、なるべく早めに受験した方が良いでしょう。卒業書の期限間近に受けると、不合格続きで間に合わないということになりかねません。そうならないためにも、早めの受験が重要です。

合宿免許は、受けられる仮免学科試験の回数が、3回までと決まっているのが大きな特徴です。もし、3回落ちてしまったら、一度合宿先から地元に帰って、地元にある免許センターで仮免許の取得を目指さなければなりません。

地元で仮免許を取得できれば、合宿先に戻ることができます。合宿免許は、短期間で効率的に取得できるのが強みです。そのため、仮免学科試験に3回落ち、合宿先と地元を往復することになるのは、大きな痛手と言えるでしょう。

免許取得の際に合格しなければならない試験は2種類だけですが、その他に検定があります。検定に合格できないと次のステップに進むことができないため、実質的には試験と同等です。検定には、仮免学科試験前の修了検定と、卒業前の卒業検定の2種類があります。

どちらも実際に車を運転する技能検定で、助手席に乗った教官から審査されます。修了検定では教習所内での運転ですが、卒業検定は路上に出て審査を受けなければなりません。検定では、脱輪したり一時停止を怠ったりすると、不合格になってしまいます。

したがって、教習で習ったことを意識して、ルールを守って安全運転をしなければなりません。また、修了検定と卒業検定はそれぞれ、事前にみきわめを受ける必要があります。みきわめによって検定を受けるレベルに達していないと判断されたら、検定を受ける前に追加で教習を受けなければなりません。

つまり、合宿免許では仮免学科試験の他に、検定とみきわめという、不合格になってしまうポイントがそれぞれ2回ずつあるわけです。ただ、検定とみきわめに関しては、仮免学科試験のように上限が決まっていません。時間はかかりますが、何回でも受け直せます。

免許合宿では、最短で免許を取得できることを想定した上で、スケジュールが組まれます。宿泊日数も最低限です。そのため、試験や検定に不合格になってしまった場合、延泊になります。そして、延長される日数分の宿泊料追加が必要です。

試験や検定は、毎日実施されるとは限りません。したがって、1回だけの不合格であっても、数日分の延泊料を支払わなければならないこともあります。さらに、試験と検定はそれぞれ、毎回受験料が必要です。よって、不合格になればなるほど、受験料が加算されることになります。

合宿免許で、仮免学科試験や検定に落ちてしまう人は、決して少なくありません。そのため、教習所には、不合格になってしまった時のための保証を設けているところがあります。よくあるのが、一定の年齢以下の人であれば、延泊料が必要ないという保証です。

そのような保証があると、たとえ試験や検定に不合格になってしまったとしても、再受験料だけで済みます。したがって、全ての試験や検定に1回で合格できるという自信がない場合は、保証が付いている教習所を選ぶと良いでしょう。

「合宿免許の修了検定や卒業検定は難しい?」

合宿免許では、なるべく予定な日数や費用をかけないために、試験や検定は1回で合格した方が良いです。試験に合格するには、合宿中の時間を有効活用しましょう。合宿免許は、教習を受けていない間は、基本的に暇になります。

その時間をどのように使うのかは、個人の自由です。宿泊施設の周りを散策したり、持ち込んだゲームや本で時間を潰したりするのも良いでしょう。しかし、試験や検定の合格率を高めたいのであれば、時間を勉強に使うことをおすすめします。

実際に、合宿免許の期間中は宿泊施設にこもって、勉強をするという人は大勢います。また、合宿免許の宿泊施設は、教習を受けやすいように、教習所の近くであることが多いです。そのため、教習所に行って勉強をするのも良いでしょう。

多くの教習所では、試験対策の学習機が用意されています。それを積極的に活用しましょう。また、合格しやすいテクニックや、テキストの分からない部分を、教官に質問するというのも、効率的な試験対策です。

合宿免許は、教習所に通う場合と比べて、試験や検定に落ちてしまった時のリスクが大きいです。費用が増えてしまったり、免許取得までのスケジュールが延びてしまったりします。そして、合宿免許の試験で落ちてしまう人の数は、決して少なくありません。

試験に落ち続けると、免許取得を諦めることになる恐れがあります。したがって、しっかり勉強をして、確実に試験に合格するようにしましょう。